研究データを公開するには
研究成果の公開と利活用 〈 実践編 〉
データリポジトリの選び方
データリポジトリとは、一般に研究データやそれに付随するプログラム等を収集し、保管することを目的として設置されたリポジトリを指します。
研究データを適切なメタデータと共にリポジトリに保管し、そこで公開することで、オープンサイエンスにおけるデータの利活用や研究公正目的の適切なデータの保存といった多面的なニーズに対応することができます。
データリポジトリはそれぞれ対象分野や設置目的、機能に違いがあるため、目的によって使い分ける必要があります。
また、リポジトリ選択の助けとなるものとして、長期的な保存の保証、コンテンツへの永続的識別子の付与などの条件を満たし、信頼性の高いデータリポジトリに与えられる認証、CoreTrustSealがあります。
データリポジトリの種類
データリポジトリは大きく3つの種類に分けることができます。
- 分野別リポジトリ
特定の分野のデータを対象に収録するリポジトリです。公開したいデータに適した分野のデータリポジトリを見つけるためのツールを紹介します。
- re3data（リースリーデータ）
データリポジトリの横断検索サイトです。各リポジトリについて、CoreTrustSealの有無を確認することができます。 - Data repositories (The Open Access Directory)
データリポジトリの分野別ディレクトリです。
以下は、出版社が運営または利用を推奨しているデータリポジトリです。
- Mendeley Data（Elsevierの運営するリポジトリ）
- Recommended Data Repositories (SpringerNatureが推奨するリポジトリ一覧)
- RecommendedRepositories (PLOSが推奨するリポジトリ一覧)
- 機関リポジトリ（大阪大学学術情報庫OUKA）
大学等の研究機関が所属する研究者に対して提供するリポジトリで、論文などの文献情報の他、研究データの公開が可能です。大阪大学では、大阪大学学術情報庫OUKAを運営しており、研究データの公開、DOIの付与に対応しています。
※OUKAはCoreTrustSealによる認証を受けていません。
- 汎用リポジトリ
分野を限らずデータの公開が可能です。商業ベースまたはプロジェクトベースで様々なプラットフォームがあります。リンクやタグの付与、SNSとの連携などのサービスが充実しているものが多いです。