1. 研究成果の公開と利活用
  2. 論文をオープンアクセス(OA)にするには

論文をオープンアクセス(OA)にするには

研究成果の公開と利活用 〈 実践編 〉

義務化対象論文のオープンアクセスフロー

OA義務化対象となる論文を投稿したジャーナルが、従来の購読型出版からOA出版に選択可能なハイブリッドジャーナルだった場合、論文をOAにするためにはどちらかのフローを選択する必要があります。

義務化対象論文のオープンアクセスフロー図
グリーンOAゴールドOA
メリット著者の費用負担ゼロ著者の費用負担大
デメリットファイル公開等の手間がかかる場合あり著者に追加の手間なし
APC
(論文出版加工料)
なし著者がAPCを負担する
公開可能な論文の版
(バージョン)
著者最終稿、査読後受理原稿
(AM: Accepted Manuscript)
出版者版、最終公開版
(VOR:Version of Record)
公開可能なプラットフォーム機関リポジトリ(OUKA)他出版社サイト
公開禁止期間(エンバーゴ)あり(ポリシーに定められた期間は公開できない)なし

グリーン・オープンアクセス(セルフアーカイブ)

グリーンOA(セルフアーカイブ)は、学術雑誌などに「掲載済み」の論文を論文著者が自分の意思で公開し、誰でも無料で読むことができるようにするものです。
公開可能なプラットフォームは機関リポジトリ(OUKA)、分野別リポジトリ等さまざまですが、公開できる論文の版(バージョン)が著者最終稿(AM: Accepted Manuscript)なのか出版者版(VOR:Version of Record)なのか、また、公開できない公開禁止期間(エンバーゴ)が定められているのかどうか、その論文を投稿したジャーナルのポリシーによって異なります。そのため、ジャーナルのポリシー等を確認し、公開可能な論文の版、猶予期間の有無等を調べる手間が発生します。
大手出版社の多くが、論文著者によるグリーンOAに関するポリシーを公表し、遵守すべき条件を定めていますが、定めていない一部のジャーナルに投稿した論文をグリーンOAにする場合、出版社もしくは学会に確認する必要があります。

グリーン・オープンアクセスの支援

そんなグリーンOAにかかる著者の手間を解消するために、大阪大学では以下のツールをご用意しております。

研究マネジメント総合システム(これからの論文をOAにする) ※準備中です※

ゴールド・オープンアクセス(オープンアクセスジャーナル)

ゴールドOAは、論文著者がAPC(Article Processing Charge; 論文出版加工料)を支払うことで、出版した論文を無料で読むことができるようにするものです。
ゴールドOAが可能なオープンアクセスジャーナルには、著者がAPCを負担してOA化するかどうかを選択可能なハイブリッドジャーナルや、著者がAPCを必ず支払うことでOAとなるフルOAジャーナルなどがあります。
多くの場合、こうしたジャーナルの出版かかるコストは、論文の投稿者が出版社に支払うAPCで賄われているため、APCは高額になります。

近年、APCの取得を目的とし、学術研究の質に関係なく論文等を掲載する悪質な雑誌(いわゆるpredatory journals)が増加しているとされています。
悪質とされる雑誌に論文が掲載された場合、研究者としての信頼性やキャリアを損なう恐れもあります。投稿先を選択する際には下記のページでご紹介しているようなツール類をご活用いただき、くれぐれもご注意くださいますようお願いいたします。

ゴールド・オープンアクセスの支援

そんなゴールドOAにかかる著者のAPC負担を軽減するため、大阪大学では以下のサービスをご用意しております。

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